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2009年12月28日月曜日

【 上野倶楽部外観写真・佐藤別館平面図 掲載文献 】


月刊誌『住居』昭和10(1935)年1月号 「アパート特集」
(発行:住居社 所蔵図書館みつからず)



< 当該写真・平面図 再掲文献 >

(雑誌記事) 橋爪紳也『紙屑のモダニズム 連載69 アパート経営 虎の巻(上)』
(『彷書月刊』2008年4月号(通巻270号))


< 当該写真 再掲文献 >

住宅総合研究財団『現代住宅研究の変遷と展望』p56(2009年)

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関連書籍等
『宇野浩二全集』の小説『人に問われる』には木造5階建て上野倶楽部描写。
『ホテルライフ』にはアメリカのホテル住まいの歴史等
『ドイツの労働者住宅』にはファミーリエンホイザー(1820~24竣工 5層150戸)やマイアースホーフ(1873~74建造 7棟257戸)の図面等も。
『C階段』『みんなのしあわせ』はフランス・スペインの階段室型集合住宅が舞台。


2009年12月14日月曜日

『共同住宅及ビルディングに関する調査』 概要等

『共同住宅及びビルディングに関する調査』
東京市社会局 大正12(1923)年

復刻版
『日本近代都市社会調査資料集成1
東京市社会局調査報告書 5』平成7(1995)年

復刻版所蔵公共図書館
東京・大阪・兵庫・千葉等の各都府県立


概要


【 上野倶楽部 
(M43 木造5階)の解説
原著p29~31(復刻版p73~75)

 佐藤別館 
(M43頃 洋風木造3階)の解説
同p31~34(p75~78)

【 三笠ハウス 
(T2 木造3階 映画館転用)の解説
同p32~34(p76~78)

【 芸術倶楽部 
(T8に共同住宅に転用 洋風 木造3階)の解説
同p34(p78)

【 櫻楓会アパートメントハウス 
(T10 木造3階 日本女子大卒業生等居住)の解説・2階平面図
同p34~36(p78~82)

【 新宿アパートメントハウス 
(T10 木造3階)の解説・2階3階平面図
同p36~37(p82~85)

【 東京市営古石場共同住宅 
(当該書発行時工事中 コンクリートブロック造 3階)の解説・配置図・正面立面図・平面図
同p39~41(p87~93)





関連書籍等
『宇野浩二全集』の小説『人に問われる』には木造5階建て上野倶楽部描写。
『ホテルライフ』にはアメリカのホテル住まいの歴史等
『ドイツの労働者住宅』にはファミーリエンホイザー(1820~24竣工 5層150戸)やマイアースホーフ(1873~74建造 7棟257戸)の図面等も。
『C階段』『みんなのしあわせ』はフランス・スペインの階段室型集合住宅が舞台。


2009年2月24日火曜日

木造5階建 【 上野倶楽部 】 関連資料


宇野浩二『人に問われる』

初出: 『中央公論』 大正14(1925)年6月定期増刊
『宇野浩二全集 第四巻』 (昭和43(1968)年)所収


上野倶楽部がモデルと思われる、以下の描写あり。

羽根田武夫『鬼の宿帳』(昭和52(1977)年)p145~151の指摘による。




「東台館という貸間専門のビルディングの一間を借りていたことがある」

「洋風の、木造の五階建ての建物で」

「一切客の自炊制度で、
部屋だけを貸す仕掛になっていたのだが、

大抵の部屋は
六畳と四畳半とか、八畳と三畳とかいった風な、
二間つづきで、

押入に瓦斯と水道を取り付けた、
簡易な夫婦者に適当するような構造になっていた。

唯五階の、屋根裏に当たる部分だけが
大抵一間切りで、
それも五角形になっていたり、
三角の一端を切り取ったような恰好になっていたりする、
いびつな、半端な部屋が集まっていた」

「それ等のいびつな五階の部屋のうちでも、
一番いびつな、隅の部屋に陣取っていたのである。

それは恐らく日本の畳を標準にしていうと、
三畳敷位の大きさで、
而もその一畳分の隅には、
棚を吊ったような恰好の押入がついていた。

つまり普通によくある上と下との仕切られた押入の、
上半分だけに唐紙をつけたような具合になっているのだ。

だから、部屋の畳敷は三枚でも、
一枚の、上に押入のある部分では、
立つどころか、座ることさえ出来ないような、
小さな部屋だった。

それにも拘わらず、
その部屋の主」「は、
私の友達仲間でも一番の大男で、
身長は五尺八寸余りあった」

「「あの、押入の下のところをベッドにしているんです」」

「「身体を蝦魚にするんです、汽車の寝台のつもりです」」

「つまりその残りの二畳の分へ、
彼は卓子を置いたり、
又彼の仕事の道具である
絵具箱やカンバスの類を並べたり、
一脚切りの、腰掛代りの、
更紗の切を掛けた蜜柑箱を置いたり、
又隅の方には七輪や土瓶の類を並べたりしていた」

「古風な革の鞄の口を開けているのが目に入ったので、
何気なく中をのぞいて見ると、
米が入っているらしいので、驚いて、

「君は鞄に米を入れているんですか?」と聞くと、

「ええ、外に入れるものがないし、
それに買いに行く時見っともないですからね。
それでその鞄で買いに行くんです」」

「一階から五階まで、
(エレベーターのあるような高級な建物ではなかったから)
廊下を下駄ばきのままで上って行く」

「五階の部屋に入って、
そこの西洋風の扉に中から鍵を掛ける」